こんにちは。りんご桜です。
テレビを見ていると当たり前のようにある土俵。ずっとそのままなのかな?と思ってしまいますが、実は、場所ごとに造り替えられているのはご存じでしょうか?
神さまを降ろす神聖な場として、また安全に競技が行えるように新しくされてるようです。
今回は大相撲を支える「土俵」の造り方、大きさ・高さ、土の種類についてご紹介します。
大相撲・土俵の作り方(造り方)は?何が入っている?
土俵を作ることを「土俵築(どひょうつき)」といいます。
場所開催前に40人ほどの呼出 (よびだし) が総出で、およそ3日間かけて造り上げます。
地方では40トンもの土を用いて最初から造りあげますがが、現在の両国国技館においては、前々場所で使った土俵の表面を20センチメートルほど削り、新しい土を盛ります。この場合でも8トンほどの土が必要となる大仕事です。機械は使用せず、すべて手で行います。くわやスコップ、五寸釘巻き尺や一輪車などの一般の道具や特別道具を使って造り上げるのです。
土俵の中央には15cm四方の穴を掘り、その中に勝栗(かちぐり)・昆布・洗米・スルメ・塩・榧(かや)の実の6品が「鎮(しず)めもの」として埋められています。これらは神様へのお供え物です。
私は、勝手に土俵を造るのは専門の塗装屋さんのような職人さんだと思っていました。まさか呼出の方が造っているなんて!!!力士がけがをしないようにと、願いながら造るのでしょうか。
大相撲・土俵の大きさ・高さは?
「一辺が6m70cm(22尺)の正方形に土を盛り、その中央に直径4m55cm(15尺)の円を20俵の俵で作ります。高さは俵を除いた土の部分が34~55cm、俵の除いた土の部分までが60cm」と決められています
仕切り線は、取組に臨む力士のスタートライン。 長さ90センチ、2本の間隔は70センチとされており、白のエナメルペンキを塗って完成させます。
実は、100年前の大相撲の土俵は、今とは大きく異なっていました。当時の土俵の直径は3.94m(13尺)今より61cmも小さかったそうです。しかも仕切り線はなかったそうで、力士たちは土俵の適当な位置に手を下ろし、取組みがはじまったそうです。
1928年に約60cm間隔の仕切り線が土俵に引かれるようになり、1931年には土俵の大きさが15尺になりました。この背景には力士の体格が大きくなってきて、土俵が狭く感じられるようになったのではないかと言われてます。
高さについてはなぜこの高さになったかはわかりませんが、私が思うに、昔から相撲は人気があり、ステージのように土俵を高くすることにより、多くの観客が見えるようにしたのではないでしょうか。
大相撲・土俵の土の種類は?
両国国技館の土俵には荒木田土が使われています。
以前は東京都荒川区 荒木田原の土を使用していましたが採取できなくなり、現在では埼玉県川 越市で採取した荒木田土を使つています。川越で採取できる土は、粘り気があり、適度に砂が含まれ、崩れにくい頑丈な土俵造りに適しているようで、草木も短く、出水期を避けた冬の時期に採取されることが多いそうです。
まさかこだわりの土があったとはびっくりです。地方場所でもその地でのこだわりの土を使っているようです。
まとめ
・土俵を作ることを「土俵築(どひょうつき)」といい、すべて手で行い、機械は使用せず、場所開催前に40人ほどの呼出 (よびだし) が総出で、およそ3日間かけて造ります。
・土俵の中央には15cm四方の穴を掘り、その中に勝栗(かちぐり)・昆布・洗米・スルメ・塩・榧(かや)の実の6品が「鎮(しず)めもの」として埋められています。これらは神様へのお供え物です。
・土俵の大きさ・高さは、一辺が6m70cmの正方形に土を盛り、その中央に直径4m55cmの円を20俵の俵で作ります。高さは俵を除いた土の部分が34~55cm、俵の除いた土の部分までが60cm。
・両国国技館の土俵には荒木田土が使われています。
以前は東京都荒川区 荒木田原の土を使用していましたが採取できなくなり、現在では埼玉県川 越市で採取した荒木田土を使つています。
いかがだったでしょうか?
土俵を間近に見て、国技館の雰囲気を味わえる機会があります。それは「土俵祭」。
場所中の安全と興行の成功、さらには国家の安泰、五穀豊穣を祈願し、神さまを呼ぶ儀式です。
本場所の初日前日午前10時からに行われ、予約せずに誰でも無料で見学できるそうです。私もぜひ行ってみたいです。