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大相撲の懸賞金の仕組みは?(いくら?)受け取り方は?最高金額は?、かけ方は?懸賞金が増えた?

大相撲のあれこれ

こんにちは。りんご桜です。

大相撲のテレビ観戦をしていると、気になってしまうのが「懸賞金」。
何本もの懸賞旗で、「取り組み前の力士の顔が見えないよ」と思ったことも、しばしば。
「懸賞金の仕組み」について、金額、内訳、受け取り方、過去最高金額、そしてかけ方、また懸賞金をかける企業が増えたことについて解説していきます。





大相撲の懸賞金の仕組み・懸賞金とは?いくらなの?取分けは?(金額・内訳)

懸賞のルーツは平安時代!
相撲の懸賞の歴史は、なんと平安時代までさかのぼります。当時は、お金ではなく米などの農作物が懸けられていたそう。時代とともに、懸けられるものは弓や矢、江戸時代には観客が身に着けている羽織など、様々なものに変化していきました。

懸賞金制度がスタートしたのは?
現在の懸賞金制度がスタートしたのは、1949年1月場所から。それまでは、観客が土俵に投げ込んだものを力士にご祝儀として渡す、という風習が一般的でした。しかし、旧両国国技館の開館とともに、この風習は禁止されてしまったんです。

懸賞金はいくら?どこからもらえるの?
さて、気になるのは懸賞金の仕組みですよね。企業などが懸けることができる懸賞金は、1本7万円(税込)と決まっています。でも、このうち1万円は、日本相撲協会が手数料として受け取ります。

つまり、勝ち力士に渡されるのは6万円…?と思いきや、あのご祝儀袋に入っているのは3万円なんです。残りの3万円はどこへ?実は、この3万円は、力士の将来のために日本相撲協会が一時的に預かることになっているんです。

引退する際に、税金を差し引いた金額が退職金と一緒に支給される仕組み。力士たちは、しっかりと税金を払っているんですね。懸賞金は、単なるご祝儀袋の中身ではなく、力士の将来に関わる大切な仕組みだったんですね。



大相撲の懸賞金・受け取り方がある?(動作・手の動き・心と書いている?)

なぜ手刀を切るのか?神様への感謝が込められた伝統
相撲の懸賞金を受け取る際の3回の手刀には、古くから伝わる神様への感謝の気持ちが込められています。

左:神産巣日神(かみむすびのかみ)
右:高御産巣日神(たかみむすびのかみ)
中央:天御中主神(あまみなかぬしのかみ)
これらの神様は、なんと古事記に登場する五穀の守り神!力士たちは、土俵上でこれらの神々に感謝を捧げているんですね。

「心」を書くのは本当?
「懸賞金を受け取るときに『心』という字を書く」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。確かに、昔は力士がご祝儀袋に「心」の文字を書いていたという記録も残っています。初代・若乃花がその習慣を復活させたことで、一時的に流行したこともあったんですよ。

しかし、昭和41年に日本相撲協会は、左、右、中央という順番で手刀を切ることを正式な作法として定めました。そのため、現在では「心」を書くことは一般的ではありません。

現代でも変わらない感謝の気持ち
時代は変わっても、力士たちが懸賞金を受け取るときに、心の底から感謝していることは変わりません。3回の手刀を通して、日々の稽古の成果や応援してくれる人たちへの感謝の気持ちを表現しているのでしょう。

相撲の懸賞金の受け取り方一つとっても、こんなに奥深い歴史と意味があるんですね。次の観戦の際には、力士の手刀に注目して、その背景にある思いを感じてみてはいかがでしょうか?



大相撲の懸賞金・過去最高金額は?旗が何本?

<過去の取組別ランキング>

1位63本  霧島×琴ノ若(現・琴櫻)(2024年1月場所14日目)
2位61本  白鵬×鶴竜   (2015年1月場所千秋楽)
2位61本  鶴竜×照ノ富士 (2015年9月場所千秋楽)
2位61本  稀勢の里×鶴竜 (2016年5月場所14日目)
2位61本  白鵬×稀勢の里 (2017年1月場所千秋楽)
2位61本  稀勢の里×御嶽海(2017年5月場所5日目)
7位60本  貴景勝×徳勝龍 (2020年1月場所千秋楽)

1位の霧島と琴ノ若の取組は、なんと63本。懸賞旗を持った呼び出しが土俵を4周も周ったことも話題になりました。
そして、10秒ほどの一番で、勝った琴ノ若は189万円を手にしました。1秒18万9千円。夢があると思いませんか?



大相撲の懸賞金・個人では誰?ランキングも発表

<年間個人ランキング>

1位 2,111本 白鵬 (2010年)
2位 1,990本 白鵬 (2012年)
3位 1,932本 白鵬 (2014年)
4位 1,728本 白鵬 (2015年)
5位 1,613本 白鵬 (2009年)

なんと1位から5位すべて白鵬!懸賞金だけで6,330万円なんて、言葉になりません。
ベストテンをみても、朝青龍(2017年)が1,525本で7位に入りましたが、それ以外は、すべて白鵬でした。
懸賞をかけたいと思わせてしまう白鵬の相撲。何年も変わらず人気を博し、日々の努力を積み重ねた証しですね。




大相撲の懸賞金のかけ方は?(企業は?個人は)

大相撲 日本相撲協会のホームページによると、幕内の取組にのみ、希望の取組、応援している力士の取組に懸賞をかけることができるそうです。

申込本数は1日1本以上、1場所15本以上から申し込めますが、企業のみで個人では申し込めません。確かに、個人名が書いてある懸賞旗は見た記憶がないですね。
しかも1場所で、7万円×15本=105万円。懸賞旗は自前で、製作費に約7万円かかるそうです。

懸賞金は個人はだめで、企業でも1本だけではだめなんですね…。きびしいです。




大相撲の懸賞金をかけたポール・マッカートニー?

ただ今までに、特例で個人の申し込みを許された人物がいるのです。

それは、あの世界的に有名なポール・マッカートニーさん。

相撲好きで知られているポール・マッカートニーさんは、2013年に来日した際に九州場所を観戦。なんと、当時発売されたアルバム「NEW」を宣伝する懸賞旗を急遽作り、3日間5本ずつ、懸賞金をかけたそうです。すべて特例のVIP待遇!

館内アナウンスでは「ポール・マッカートニー、NEW発売中」と5回連呼され、会場は盛り上がったそうです。
日本相撲協会がこんな粋なはからいをしたのは、すごいこと。

ぜひ、今後もこのようなことをやってほしいですね。期待してます。




大相撲の懸賞金・ついに過去最高?

2024年秋場所、懸賞金が過去最高の2455本を記録したことは知っていますか?

地方自治体から外資系企業まで、実に19社が新規に懸賞を申し込んだというニュースは、相撲ファンの間で大きな話題となりました。

特に注目を集めたのは、地方自治体の積極的な参加です。例えば、鳥取県倉吉市は、故・琴櫻(ことざくら・祖父)の出身地という縁から大関・琴櫻の取組に懸賞を出しました。ふるさと納税のPRや地元力士への応援という、一石二鳥の効果を狙った取り組みと言えると思います。

また、企業の参入も目立ちます。世界的に有名なケチャップメーカー、クラフト・ハインツの日本法人は、幕内・翠富士(みどりふじ)の取組に懸賞を出しました。翠富士の果敢な姿勢が、企業が目指すカルチャーと重なったことが理由だそうです。

懸賞金が大幅に増加した背景には、いくつかの要因があります。
・ 新型コロナウイルス禍からの回復: パンデミックにより入場者数が制限された時期もありましたが、現在は回復傾向にあります。
・ 若手力士の活躍: サラブレットである琴櫻と王鵬(おうほう)、出世頭の大の里(おおのさと)など、若手力士の活躍でファンが増えました。
・ 相撲の地方との親和性: 相撲は地方との結びつきが深く、地方自治体にとっては比較的費用対効果が高い広告手段と言えます。

もしかしたら、懸賞金増加は、相撲界にとって大きな転換点となるかもしれません。地方自治体や企業の熱烈な応援は、相撲の未来を明るくしてくれると思います。今後も、相撲界のさらなる発展に期待したいところです。




まとめ

・大相撲の懸賞金は、企業などがかけることができ、金額は1本7万円。(ご祝儀袋には3万円)

・大相撲の懸賞金の最高金額・旗の本数は1位の霧島と琴ノ若の取組は、189万円。
なんと63本。
・大相撲の懸賞金は個人ランキング・1位から5位すべて白鵬!懸賞金だけで6,330万円
・日本相撲協会のホームページによると、幕内の希望の取組に懸賞をかけることができるそうです。1日1本以上、1場所15本以上から申し込める。
・企業のみで個人では申し込めません
・大相撲の懸賞金を唯一個人で申し込みが許されたのがポール・マッカートニー。
・2024年秋場所、懸賞金が過去最高の2455本を記録しました。

いかがだったでしょうか?
大相撲の懸賞金には、こんな歴史や仕組みがあったなんて、驚きですよね。力士たちの活躍はもちろんですが、テレビ中継で懸賞旗を見るたび、「3万円~」なんて思ってしまいそうですね。取組前に懸賞旗の数を数えてみるのも楽しいかもしれないですね。

 

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