こんにちは.りんご桜です。
突然ですが、力士になるにはどうすればよいのでしょうか。
相撲部屋の門をたたき、親方に認められたら、力士になれるわけではありません。
今回は、新弟子検査とは?身長・体重、年齢などの条件、シリコン注入?など力士になるにはどうすればよいかをくわしくまとめたいと思います。
新弟子検査とは?身長・体重は?年齢は?
新弟子検査ってなに?
相撲協会が実施する、プロの力士になるための厳しい審査です。本場所の数日前に行われます。身長や体重はもちろん、健康状態まで徹底的にチェックされます。
- 身長・体重の基準: 中学卒業見込みの人は身長165cm、体重65kg以上。 高校卒業見込みの人は身長167cm、体重67kg以上が大体の目安です。基準に足りないときは「運動能力検査」を受けれます。
- 年齢:義務教育を修了した25歳未満(新弟子検査日)の男子が基本です
- 健康診断: 身体検査はもちろん、内科や眼科など、総合的な健康状態を調べます。
- 新弟子検査で必要なもの
新弟子検査を受ける際には、以下の書類が必要になります。
* 親権者の承諾書
* 戸籍謄本または妙本
* 健康診断書
* 住民票
* 中学卒業(見込)証明書
* スポーツ履歴
* 力士検査届
これらの書類は、入門した部屋の師匠である親方から、相撲協会に提出されます。
検査に合格したらどうなるの?
合格者は、まず「前相撲」と呼ばれる新弟子同士の取組からスタート。春場所なら2勝以上、それ以外の場所なら3勝以上すれば、本場所の土俵でデビューできます!
相撲教習所とは?
相撲教習所は、力士になるために必ず通わなければならない学校のような場所です。新弟子検査で合格者が半年間通います。相撲の技術はもちろん、礼儀作法なども学びます。
新弟子検査から「運動能力検査」に変更
新弟子2次検査
2024年5月19日に行われた新弟子2次検査。これは、身長167cm、体重67kgという従来の体格基準に満たない力士が対象となる検査で、ボール投げや短距離走など、運動能力が試される7つの項目が課されます。
この検査を受けたのが、佐賀県出身の15歳の元村康誠。(現在・康誠 こうせい)身長159.5cm、体重67.6kgと、決して恵まれた体格とは言えませんが、50メートル走で7秒91という記録を残し、見事運動能力テストをクリアしました!
元村が最終的な検査に合格し、秀ノ山部屋(ひでのやまべや)に入門し、戦後初の150cm台の力士誕生となりました。これは、相撲界の歴史に残る快挙と言えますね!
なぜ、こんなことが起こったの?
そもそも、なぜこんなことが可能になったのでしょうか?
それは、新弟子の人数が減っていることを日本相撲協会が強く受け止め、2023年9月に、新弟子検査の体格基準を事実上撤廃したからです。これにより、身長や体重に関係なく、運動能力で勝負できる道が開かれたのです。
この制度変更を受けて、角界入りを決意した元村(現在・康誠) は、「大相撲に行くのが夢だった。身長が伸びず、体重も増えずに苦労した」と語っています。彼の強い気持ちと努力が、歴史的な挑戦へと繋がったと言えるでしょう。
新しい時代が来た!
そして、2024年5月30日には、この2次検査の名称が「運動能力検査」に変更されることが発表されました。これは、身長や体重に関係なく、運動能力で判断するという意味がより明確になったと言えるでしょう。
日本相撲協会の広報部によると、「1次がないのに、2次はおかしいので」とのこと。確かに、その通りですね!
新弟子検査のためにシリコン注入?
相撲の世界では、力士になるための身長制限が長年設けられていました。
特に過去には、173センチ以上の身長が求められていた時代もあり、この身長に満たない力士たちは、さまざまな工夫を凝らして新弟子検査に挑んできたのです。
舞の海秀平さんのシリコン注入
最も有名なエピソードとしては、舞の海秀平(まいのうみしゅうへい)さんが、身長を稼ぐために頭部にシリコンを注入したという話が有名です。これは、身長が力士の条件として重視されていた時代の象徴的な出来事と言えるでしょう。
旭國関の執念
また、のちの名大関・旭國(あさひくに)も、身長が足りずに新弟子検査に4度も不合格になった経験があります。入門後も半年以上、初土俵を踏めずに悔しい思いを味わいました。しかし、諦めずに5度目の挑戦で、頭を高くして背伸びをするなど、必死の思いで合格を掴み取ったのです。
●新弟子検査に合格するためにやったこと
* 頭髪を盛り上げる: 髪を高く盛り上げたり、びんつけ油で固めるなど、視覚的に身長を高く見せる工夫をしました。
* 背伸びをする: 測定の際に、少しでも高く見えるように、全身を伸ばして背伸びをしました。
* たんこぶを作る: 旭國のように、わざと頭にこぶを作って、少しでも高く見せる場合もありました。
なぜ身長にこだわるのか?
なぜ、相撲の世界では身長が重視されてきたのでしょうか?それは、力士の体格が、相撲という競技において大きな影響を与えると考えられてきたからです。身長が高い力士は、相手を押し倒したり、投げ飛ばしたりする際に有利だと考えられてきました。
身長制限の撤廃と現代の相撲
近年では、相撲界の身長制限は撤廃され、さまざまな体格の力士が活躍しています。しかし、過去の力士たちが身長にこだわり、必死に新弟子検査に挑んだという歴史は、相撲というスポーツの奥深さを物語っているように感じます。
まとめ
・新弟子検査とは?:相撲協会が実施する、プロの力士になるための厳しい審査です。本場所の数日前に行われます。
・ 身長167cm以上、体重67kg以上が 一般的な体格基準です。
・ 年齢: 義務教育を修了した25歳未満(新弟子検査日)の男子が基本です。
・新弟子2次検査。これは、身長167cm、体重67kgという従来の体格基準に満たない力士が対象となる検査で、ボール投げや短距離走など、運動能力が試される7つの項目が課されます。今は、「運動能力検査」に名称が変わりました。
そのことにより、159.9㎝の元村(現在・康誠 )が入門を決めました。
・相撲界の身長制限があったため、頭にシリコンを入れたり、4回も新弟子検査に不合格になった力士もいました。
いいかがだったでしょうか?
相撲力士になるためには、年齢や体格の条件を満たすだけでなく、相撲に対する強い情熱と、日々の努力が大切だと思います。
憧れの力士を目指して、いろんな思いを持って、新弟子検査に臨んでいると思います。未来の力士に期待したいですね。がんばってください!